合間縫う腑に落ちない音楽

肩透かしのカタストロフィは続く

立花隆さんに「知の巨人」はそぐわない

立花隆さんが亡くなっていた――。そんなニュースを見ながら、そういえば彼に関する思い出があるんだったと思い出した。歳のせいで思い出すのに時間がかかるようになってしまったし、もう二度と思い出さないかもしれないのでメモ。 福利厚生の手厚い出版社に勤…

LGBTやリベラルが「結婚というシステムは古い」とお気持ちだけで文句言っても、たぶん国は本気で取り合わない

非公開になっていた記事が新DANROでいくつか再掲載されたので、久しぶり反省会をやります。 最新の記事から、“平成の終わりに浅田彰『逃走論』を読み返す”を。 danro.bar 先日、ツイッターを見ていたら、同性愛の視点から、ヘテロを前提とした「結婚」という…

村井瑞枝「図で考えるとすべてまとまる」は自己啓発書より遥かに有用なビジネス書

もうすっかり時間泥棒と化している #ブックカバーチャレンジ の4日目。ところで私の対外的な肩書きは編集者ですが、本音を言うとそのような自己認識は弱い。許されるなら「会社員」と名乗りたいくらいです。 それは会社から給料をもらっているからというより…

池田晶子「残酷人生論」でコロナ騒動のほとぼりを冷ます

いつの間にか普通の書籍紹介になってしまったので、3日目にしてもうしんどくなってきた #ブックカバーチャレンジ。なるほど簡単に続けられるから表紙だけアップするルールになっているのね、と納得するも後戻りはできません。 きょうは先日久しぶりに引っ張…

「世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか」について私が知っている二、三の事柄

「読書文化の普及に貢献するため」とかいう言い訳で表紙を無断転載させる著作権侵害ギリギリの #ブックカバーチャレンジ 1日目は写真論に見せかけて母の喪を語るロラン・バルトだったので、2日目は個人的な記憶に絡めた題材を探してみました。 岡田芳朗さん…

ロラン・バルト「明るい部屋」のブックジャケットについて

一部で顰蹙を買っている #ブックカバーチャレンジ のバトンがついに私のところにも来ました。もちろんあえてのことだと思いますので甘んじて受けます。 私に渡したKさんへの抗議の悪態は明日以降に回すとして、初日はロラン・バルトの「明るい部屋」(花輪光…

東浩紀「平成という病」への疑問

東浩紀の「平成に入る直前の日本は大きな可能性を秘めた国だった」という認識は、ちょっと信じられないんだけど、これが数歳の差というやつなのか? 確かに昭和の終わり、日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ともてはやされた。東も、こんなことを書いて…

「解像度を上げる」ということ

The Basket of ApplesDate: c. 1893 Artist: Paul Cézanne French, 1839-1906 さいきん「解像度」という言葉を使う人が増えて、共感することが多い。 日常の解像度をあげろ。解像度をあげ、世の中に満ち満ちている理不尽さや変わらない非人道的な仕組みに怒…

「仮想通貨バブル」と「出版塾ブーム」の類似点

「就職氷河期」の少し後に盛り上がった「出版塾ブーム」――。無縁のように見える2つの事象には、実は強い関連性があった。 出版塾のしくみの中心は、ネズミとまでは言えないが「講」のような相互扶助会だったことはご存知だろうか?塾の誰かが本を出すと、そ…

はあちゅう著『「自分」を仕事にする生き方』の全ページに風を通してみたけど「みんな不安だから大丈夫」なのか?

遅まきながら、はあちゅうの『「自分」を仕事にする生き方』(幻冬舎)を手に入れ、苦心して268ページすべてに風を通してみたので、メモを残しておきたい。 ネットを通じて、はあちゅうのイメージは固まっていたが、本によって改めて裏付けられた個所が2つあ…